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航海日誌No.28 


2012年6月15日

金沢までの港の停泊許可と随伴船確保の交渉班。
荷物が多くなったので種車に整理して積み込むための棚づくり班。
オイル交換を行う業者と場所探し班。
3班に別れて朝から動く。
15時から種船で行う宝箱ワークショップで再集合した。

プロデューサーの森さんを中心とする交渉班は、三国と金沢の中間地点である安宅に住む梶さんと、梶さんを紹介してくれた小松に住む田村くんの協力もあり、
なんと、三国の次の港である橋立から金沢までのルートを確保!
これは大収穫である。
あとは、三国から橋立までの随伴船を確保できれば、ここから金沢までのルートができあがる。

木村くん、塩野谷くんの美大卒業コンビの棚づくり班は、
停泊場所のすぐ横にある材木屋さんに交渉し、不要になった材木をもらって、見事に棚をつくりあげ、種車の収納能力を引き上げた。
荷物の出し入れが困難になってきていたので、良い仕事をしてくれた。
これで、移動生活で頻繁に行わざるを得ない荷物の出し入れがよりスムーズになった。

そんな中、自分が担当したオイル交換が手間取った。
なぜかというと、エンジンオイルとオイルフィルターの交換は海に係留していてもできるのだが、
ギアオイルの交換は船を一度、陸に揚げて行わなければならず、この種船を上架できる場所が、そうかんたんには見つからないからだ。

まず、北陸最大のマリーナである九頭竜川マリーナへ行ったが、
そこでは、船の上げ下ろしはするがオイル交換などの仕事は受けていないとのことだった。
次に種船の船外機と同じヤマハをメインに取り扱う三国マリーナへ行き相談。
そこではオイル交換はできるが、上架する装置が船に下から帯を掛けてクレーンでつり上げるスタイルなので
、帯が種船のデッキより上のフレーム部分を圧迫して壊してしまう恐れがあるため陸揚げできない。
舞鶴の和田造船や小浜のニシエフ造船所のようなスロープと船台のある造船所はこの辺りにはない。困ったことになった。

最後の頼みの綱として、種船停泊場所のすぐ横にある、大木電業社(エスマリン)という船外機を扱っているマリンショップを訪ねた。
社長の大木さんに事情を話して、まずはすぐ近くに停泊してある種船を見てもらった。
大木電業社は水上バイクから漁船のメンテナンスまで幅広く行っており、大木さんはその経験を活かして、
この特殊な形をした種船を三国で上架する算段を考えてくれ、上架場所となるマリーナの社長に話をつけてくれた。

上架場所は、最初に行った九頭竜川マリーナ。
九頭竜川マリーナは船台ごと海に入れて、そこに船を乗せてスロープから引き上げる。
ところが、そこにある全ての船台は、当然ではあるが、一般的な船の形である、船底がV字になっているものに対応したものしかない。
種船の船底は平らで二本のキールが付いているため、平らなものの上に乗せなければならない。
そこで、種船の図面を持っていき、船台の受けパーツを取り外しフラットな船台に加工してもらった。
こうして、どうにか上架してオイル交換をする段取りをつけることができた。

明日は、九頭竜川マリーナに種船を移動し、オイル交換と船底磨きをする予定。

今夜の寝床は、寄港予定である、種船停泊場所から5kmほど離れた、東尋坊のすぐ先の雄島の袂にある安島港で知り合った、
大西さんという方がやっている、気に入った人しか泊めないという、“アラスカ”という民宿に安く素泊まりさせていただく。

大西さんは、昔、商船に乗って、世界中を船で渡った。
もちろんアラスカにも行ったそうだ。
今は小さな船で漁をしたり、民宿をしたりしている。
船の名はアラスカ。

梅雨前線が九州辺りで停滞し、フィリピン沖では台風4号が発生している。
明日は10m以上の風が吹く、オイル交換ができても、出港は波が落ち着く月曜以降になるだろう。

大西さんの話では、この時期に冷んやりした北風が吹くと、翌日は凪になるとのこと、その風の名をこの辺りでは“あえ”と呼ぶ。“あえ”の風が吹くのを待つしかない。

(テキスト:五十嵐靖晃)

記録

日時 6月15日(金)19:00 天気 晴れ
現在地 福井港(九頭竜川河口) 最高気温 21.2℃
緯度 36°12′792N 最低気温 18.7℃
経度 136°08′887E 湿度 81%
進行 停泊 風向 南南東
航海航路 停泊中 風速 2m/s
気圧 1014.9hPa
航行距離 0.0海里(0km) 波高 0.5m後1.5m
航行時速 0.0kt(0km/h) 降水量 0.0mm
出港時間 停泊中 日の出 4:38
入港時間 停泊中 日の入り 19:14
航海時間 0時間 満潮潮位 (10:51)28cm (**:**)**cm
船長 五十嵐 干潮潮位 (**:**)**cm (18:53)11cm
船員 日比野 喜多 木村 塩野谷 随伴船 なし

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